・タップ能力を《ぐるぐる/Twiddle(5E)》で防ぐことは出来るか?  結論から言えば、できません。これは昔からの黄金律です。  基本的には、「コストとしてタップされ、その後《ぐるぐる》をプレイ しても間に合わない」ことと「いったんスタックに乗った呪文や能力は、 その発生源が場を離れたりしたとしても解決される」ことです。  では、実際のプレイでいったいどうなるのか、詳しく見てみましょう。  なお、用語の説明はルールブック等を参照してください。  スタックルールは理解していることが前提です。 例: 《放蕩魔術師/Prodigal Sorcerer(6E)》が場にいて、こちらの手札に 《ぐるぐる》があるとします。《魔術師》の持つ能力を《ぐるぐる》では 防げないのでしょうか。 ・《魔術師》の能力に対応する場合  プレイヤーA:《魔術師》プレイヤーB:《ぐるぐる》  プレイヤーAのメインフェイズ、優先権はA。   Aが《魔術師》の能力のプレイを宣言。対象はプレイヤーB。コストとして《魔術師》をタップ。能力がスタックに乗る。    Aは優先権を放棄。優先権はBに。   Bが《ぐるぐる》のプレイを宣言。対象は(タップ状態の)《魔術師》。コストとして(U)を支払う。呪文がスタックに乗る。   Bは優先権を放棄。Aに優先権が移るが、Aは放棄。スタックの解決に移る。 スタック:  2《ぐるぐる》→解決。《魔術師》をタップする。(タップ状態のものをタップするので事実上なにも起こらない。)  1《魔術師》  優先権はAに。Aは優先権を放棄。優先権はBに。Bは優先権を放棄。スタックの解決に移る。 スタック:  1《魔術師》→解決。プレイヤーBに1点のダメージが与えられる。プレイヤーBはライフを1点減少させる。  優先権はAに・・・。 ・先に《ぐるぐる》をプレイする場合  プレイヤーA:《魔術師》プレイヤーB:《ぐるぐる》  プレイヤーAのメインフェイズ、優先権はA。Aは優先権を放棄。優先権はBに。   Bが《ぐるぐる》のプレイを宣言。対象は《魔術師》。コストとして(U)を支払う。呪文がスタックに乗る。    Bは優先権を放棄。優先権はAに。   Aが《魔術師》の能力のプレイを宣言。対象はプレイヤーB。コストとして《魔術師》をタップ。能力がスタックに乗る。   Aは優先権を放棄。Bに優先権が移るが、Bは放棄。スタックの解決に移る。 スタック:  2《魔術師》→解決。プレイヤーBに1点のダメージが与えられる。プレイヤーBはライフを1点減少させる。  1《ぐるぐる》  優先権はAに。Aは優先権を放棄。優先権はBに。Bは優先権を放棄。スタックの解決に移る。 スタック:  1《ぐるぐる》→解決。《魔術師》をタップする。(タップ状態のものをタップするので事実上なにも起こらない。)  優先権はAに・・・。  以上が厳密に解説した結果です。注意して欲しいのは「優先権がなければ呪文や 能力はプレイの宣言ができない」ことと「宣言中、解決中は優先権は発生しない」 ということです。例の場合は《ぐるぐる》ですが、これが《ショック/Shock(6E)》や 《恐怖/Terror(6E)》で《魔術師》が破壊された場合でも変わりません。「タップする」 が「破壊する」になるだけです。