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Magic − Abilities & Effects
能力、効果一覧
一覧表にある数字は詳細ルールへの参照先を示します。
起動型能力
(Activated Ability)
「コスト:効果」
  で書かれたもの。呪文と同じようにプレイし、その能力がスタックに積まれる。
サイクリング(Cycling) (502.18

  「[コスト], 手札からこのカードを捨てる:カードを1枚引く。この能力はこのカードがあなたの手札にあるときにしかプレイできない」

  サイクリングはそのカードが手札にあるときにしかプレイできないが、オブジェクトが場やその他すべての領域にあるときにも存在しつづける。従って、サイクリングを持つオブジェクトは、1つもしくは多数の起動型能力を持つオブジェクトに影響を及ぼす効果の影響を受ける。

土地サイクリング(Landcycling) (502.18c

「[土地タイプ]サイクリング [コスト]」は「[コスト], このカードをあなたの手札から捨てる:あなたのライブラリーから[土地タイプ]カードを1枚探し、公開してあなたの手札に加える。その後、あなたのライブラリーを切りなおす。」
装備(Equip) (502.33

  装備はアーティファクト ─ 装備品カードの起動型能力である。「装備 [コスト]/Equip [コスト]」は、「[コスト]:あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、この装備品をそれにつける。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできるときにのみプレイできる。」を意味する。
  アーティファクトに複数の装備能力がある場合、そのいずれの装備能力もプレイできる。
忍術(Ninjutsu) (502.43

   忍術は、忍術能力を持つカードがプレイヤーの手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。「忍術 [コスト]/Ninjutsu [コスト]」は、「[コスト], このカードをあなたの手札から公開する, あなたがコントロールするブロックされていない攻撃クリーチャー1体をオーナーの手札に戻す:このカードをあなたの手札からタップ状態で攻撃に参加している状態で場に出す。」を意味する。
  忍術を持つカードは、能力が宣言された時点から能力がスタックを離れるまでの間、公開されたままである。
   忍術能力は、場に出ているいずれかのクリーチャーがブロックされていない状態のときにのみプレイできる。忍術を持つクリーチャーはブロックされていない状態で場に出る。
変成(Transmute) (502.48

   変成は、変成 能力を持つカードがプレイヤーの手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。「変成 [コスト]/Transmute [コスト]」は「[コスト], このカードを捨てる:あなたのライブラリーから、捨てたカードと同じ点数で見たマナ・コストのカードを1枚探し、そのカードを公開してあなたの手札に加える。その後あなたのライブラリーを切り直す。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできるときにのみプレイできる。」を意味する。
  変成能力はそのカードがプレイヤーの手札にあるときにのみプレイできるものであるが、それはそのオブジェクトが場やその他の領域にある間も存在し続ける。したがって、変成を持つオブジェクトは、オブジェクトが1つ以上の能力を持つかどうかに依存する効果の影響を受ける。
予見(Forecast) (502.53

  予見能力は、プレイヤーの手札からのみプレイできる特殊な起動型能力である。表記は「予見 ― [起動型能力]/Forecast ― [起動型能力]」である。
  予見能力は、そのコントローラーのアップキープ・ステップにのみ、各ターン1回のみプレイできる。予見能力のコントローラーは、能力をプレイする際に、その能力を持つカードを手札から公開する。手札のカードでプレイしたプレイヤーは、アップキープ・ステップが終了するか、そのカードが手札を離れるか、いずれかが発生するまで公開したままにする。
オーラ交換(IAura swap) (502.62

  オーラ交換は、いくつかのオーラが持つ起動型能力である。「オーラ交換 [コスト]/Aura swap [コスト]」は「[コスト]:あなたはこのパーマネントを、あなたの手札にあるオーラ・カード1枚と入れ替えてもよい。」を意味する。
  交換のいずれか一方を完了できない場合、能力は何もしない。 例:あなたがあるオーラのオーラ交換 能力をプレイした時点で、あなたの手札にある唯一のオーラは、オーラ交換を持つオーラがエンチャントしているパーマネントにエンチャントできないカードだった。その場合、能力は効果を持たない。

例:あなたは、自分がコントロールしているが自分がオーナーではないオーラのオーラ交換 能力をプレイした。その場合、能力は効果を持たない。
城砦化(Fortify) (502.65

  城砦化は城砦 カードが持つ起動型能力である。「城砦化 [コスト]/Fortify [コスト]」は「[コスト]:あなたがコントロールしている土地1つを対象とし、この城砦をつける。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできるときにのみプレイできる。」を意味する。
  城砦に関する情報は、rule 212.2〔アーティファクト〕を参照。
  城砦が複数の城砦化を持つ場合、そのいずれの城砦化 能力も使うことができる。
変形(Transfigure) (502.71

  変形は起動型能力である。「変形 [コスト]/Transfigure [コスト]」は「[コスト], このパーマネントを生け贄に捧げる:あなたのライブラリーからこのパーマネントと同じ点数で見たマナ・コストを持つクリーチャー・カードを1枚探し、それを場に出す。その後あなたのライブラリーを切り直す。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできるときにのみプレイできる。」を意味する。
補強(Reinforce) 502.77

   補強は、補強 能力を持つカードがプレイヤーの手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。「補強 N ―[コスト]/Reinforce N-[コスト]」とは「[コスト], このカードを捨てる:クリーチャー1体を対象とし、それの上に+1/+1カウンターをN個置く。」を意味する。
   補強 能力はそのカードがプレイヤーの手札にあるときにのみプレイできるものであるが、それはそのオブジェクトが場やその他の領域にある間も存在し続ける。したがって、補強を持つオブジェクトは、オブジェクトが起動型能力を持つかどうかに依存する効果の影響を受ける。
刻印(Imprint) (502.34

   刻印は起動型または誘発型能力で、「刻印 ─ [テキスト]/Imprint -- [テキスト]」と表記される。この[テキスト]は、起動型または誘発型の能力である。この刻印能力によってゲームから取り除かれているカードは、その能力の発生源に刻印されている。
   「刻印されている[タイプ]カード/imprinted [タイプ] card」は、現在そのパーマネントに刻印されているそのタイプのカードを意味する。パーマネントにそのタイプのカードが複数刻印されている場合、そのそれぞれが「刻印されている[タイプ]カード/imprinted [タイプ] card」である。
マナ能力
(Mana Ability)
マナ能力は、(a)解決時にプレイヤーのマナ・プールにマナを加えることのできる起動型能力で対象を取らないものか、(b)マナ能力による誘発型能力で追加のマナを出すもののうち対象を取らないものである。マナ能力は、マナを生成するのと同時に他の効果を発生させることもある。

マナ能力は通常起動型能力か誘発型能力に分類される。ただし通常の能力とは違い、優先権を持つときだけでなく、呪文や能力の宣言時と解決時にも、マナを支払う要求がをされたのならプレイすることができる。

マナ能力はスタックに積まれず、即座に解決する。マナとそれ以外の効果とを共に生む場合、マナと別の効果とは同時に解決する。
誘発型能力
(Triggered Ability)
ゲームの状態を常に監視し、誘発イベントが合致した場合に、その擬呪文がスタックに積まれて解決される。

「アップキープ開始」等(At ...)
  フェイズやステップの特定のタイミングで誘発するもの。

「場に出たとき」「墓地に置かれたとき」等(when)
  カードが特定の領域に移ったときに誘発するもの。(領域変更誘発)

「攻撃に参加するたび」「カードを捨てるたび」(whenever)
  等、特定のイベントにつき1回誘発するもの。

「次のターン終了に」等(At ...)
  特定のタイミングまで誘発しないもの(遅延誘発型能力)。あるオブジェクトに影響する遅延誘発型能力は、そのオブジェクトの特性が変化しても影響を及ぼす。

「手札が無いとき」等
   ゲームの状況によって誘発する(状態誘発型能力)。それらの能力が解決されるか打ち消されるまでは再び誘発することはないが、その解決あるいは打ち消しの後で、その能力を持つオブジェクトがまだその領域に残っていて、かつゲームの状況が誘発条件を満たしていた場合には、その能力は再び誘発する。
側面攻撃(Flanking) (502.3

  「側面攻撃を持つクリーチャーが側面攻撃を持たないクリーチャーにブロックされたとき、ブロックしているクリーチャーはターン終了時まで-1/-1の修正を受ける」
  側面攻撃は累積する。
ランページ(Rampage) (502.12

   「ランページ X」
  「このクリーチャーがブロックされるたび、2体め以降のクリーチャー1体ごとに、ターン終了時まで+X/+Xの修正を受ける」
  ランページは累積する。
累加アップキープ(Cumulative Upkeep) (502.13

  累加アップキープは、パーマネントに上昇するコストを負わせる誘発型能力である。「累加アップキープ:[コスト]/Cumulative upkeep -- [コスト]」という表記は、「あなたのアップキープの開始時に、経年カウンターを1個このパーマネントの上に置く。このパーマネントの上にある経年カウンター一つごとに[コスト]を支払ってもよい。そうしなければ、これを生け贄に捧げる」ということを意味する。 502
   パーマネントに複数の累加アップキープがある場合、それぞれが別々に誘発する。しかしながら、経年カウンターはどの特定の能力にも関連づけられていないので、それぞれの累加アップキープの解決時に、パーマネントの上にある経年カウンターの総数を数える。 例:「累加アップキープ:1点のライフを支払う」という能力を二つ持っているクリーチャーがあり、現在その上には、経年カウンターは存在しない。今、この2つの能力が誘発したとする。一つめの能力が解決されるとき、そのコントローラーはカウンターを乗せ、1点のライフを支払うことを選択した。二つめの能力が解決されるとき、さらに一つのカウンターを乗せるので、ライフの支払いは2点となる。
エコー(Echo) (502.19

  エコーは誘発型能力である。「エコー [コスト]/echo [コスト]」と書かれていた場合、それは「あなたのアップキープの開始時に、もしあなたがこのパーマネントのコントロールを、あなたの直前のアップキープより後に得たのであれば、[コスト]を支払わない限りこれを生け贄に捧げる」ということを意味する。
挑発(Provoke) (502.29

  「挑発」は「このクリーチャーが攻撃に参加するたび、あなたは『防御プレイヤーがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それは可能ならこのクリーチャーをブロックする。』を選んでもよい。そうした場合、そのクリーチャーをアンタップする。」を意味する。
  一体のクリーチャーに複数の挑発がある場合、それぞれは個別に誘発する。
ストーム(Storm) (502.30

  「ストーム」は「あなたがこの呪文をプレイしたとき、このターン、この呪文より前にプレイされた呪文1つにつき、この呪文のコピーを1つスタックに置く。この呪文が対象を取る場合、あなたはそれぞれのコピーの対象を選びなおしてもよい。」

  コピーは直接スタックに置かれる――それはプレイされるわけではない。したがって、同じターンに他のストーム呪文がプレイされても、コピーの数は数えない。
  ストーム呪文が対象を取る場合、その呪文のコピーそれぞれについて対象を変更することができる。それぞれのコピーについて、個別に選択を行うこと。
  呪文のコピーも他の呪文のように打ち消すことができるが、それぞれのコピーについて打ち消す必要がある。ストーム呪文自身を打ち消しても、そのコピーが打ち消されるわけではない。
武士道(Bushido) (502.38

  武士道は誘発型能力である。「武士道 X/Bushido X」は「このクリーチャーがブロックに参加するかブロックされた状態になるたび、それはターン終了時まで+X/+Xの修整を受ける。」を意味する。
 武士道のボーナスは、戦闘1回につき1回のみ、能力の解決時に計算される。後にブロック・クリーチャーが増減してもボーナスには影響しない。
  1体のクリーチャーに複数の武士道がある場合、それらは個別に誘発する。
転生(Soulshift) (502.39

  転生は誘発型能力である。「転生 X/Soulshift X」は、「このパーマネントが場から墓地に置かれたとき、あなたの墓地にある点数で見たマナ・コストがX以下のスピリット・カード1枚を対象とする。あなたはそれをあなたの手札に戻してもよい。」を意味する。
 1つのパーマネントに複数の転生能力がある場合、それぞれは別々に誘発する。
憑依(Haunt) (502.51

  憑依はゲーム外領域から他の誘発型能力を発生させる誘発型能力である。パーマネント上の「憑依/Haunt」は「このパーマネントが場からいずれかの墓地に置かれたとき、クリーチャー1体を対象とする。このカードをゲームから取り除き、そのクリーチャーに憑依する。」を意味する。
   インスタント 呪文やソーサリー 呪文上の「憑依/Haunt」は「この呪文が解決中にいずれかの墓地に置かれたとき、クリーチャー1体を対象とする。このカードをゲームから取り除き、そのクリーチャーに憑依する。」を意味する。

 憑依能力の結果としてゲーム外領域にあるカードは、その能力によって対象となったクリーチャーに『憑依している』状態である。『憑依しているクリーチャー』とは、憑依 能力の対象となったオブジェクトのことを指す。そのオブジェクトがクリーチャーであるかどうかは関係しない。
  憑依つきカードの、憑依したクリーチャーを参照する誘発型能力は、ゲーム外領域にある間に誘発できる。
復活(Recover) (502.55

  復活は、復活を持つカードがいずれかのプレイヤーの墓地にある間にのみ機能する誘発型能力である。「復活 [コスト]/Recover [コスト]」とは「いずれかのクリーチャーが場からあなたの墓地に置かれたとき、あなたは[コスト]を支払ってもよい。そうした場合、このカードをあなたの墓地からあなたの手札に戻す。そうしない場合、このカードをゲームから取り除く。」を意味する。
波及(Ripple) (502.56

  波及は、波及を持つカードがスタック上にある間にのみ機能する誘発型能力である。「波及 N/Ripple N」は「あなたがこの呪文をプレイしたとき、あなたは自分のライブラリーの一番上からN枚、あるいはあなたのライブラリーのカードがN枚未満の場合、あなたのライブラリーのすべてのカードを公開してもよい。これによりあなたのライブラリーのカードを公開した場合、あなたはそれらのカードのうち、この呪文と同じ名前のカードを好きな枚数だけマナ・コストを支払わずにプレイしてもよい。その後これにより公開されてプレイされなかったすべてのカードを、あなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。」を意味する。

  呪文が複数の波及能力を持つ場合、それぞれは個別に誘発する。
接死(Deathtouch) (502.63

  接死は誘発型能力である。「接死/Deathtouch」は「このクリーチャーがいずれかのクリーチャーにダメージを与えるたび、そのクリーチャーを破壊する。」を意味する。
   1つのパーマネントに複数の接死 能力がある場合、それぞれは別々に誘発する。
激情(Frenzy) (502.66

  激情は誘発型能力である。「激情 N/Frenzy N」は「このクリーチャーが攻撃してブロックされないたび、それはターン終了時まで+N/+0の修整を受ける。」を意味する。
   1体のクリーチャーに複数の激情がある場合、それらは個別に誘発する。
墓地ストーム(Gravestorm) (502.67

  墓地ストームは、スタック上で機能する誘発型能力である。「墓地ストーム/Gravestorm」は「あなたがこの呪文をプレイしたとき、このターンの間に場からいずれかの墓地に置かれたパーマネント1つにつき、この呪文のコピーを1つスタックに置く。この呪文が対象を取る場合、あなたはそれぞれのコピーの対象を選びなおしてもよい。」を意味する。
   呪文に複数の墓地ストームがある場合、それぞれは個別に誘発する。
絆魂(Lifelink) (502.68

502.68. 502.68a 絆魂は誘発型能力である。「絆魂/Lifelink」は「このパーマネントがダメージを与えるたび、あなたはその点数に等しい点数のライフを得る。」を意味する。 502.68b 1つのパーマネントに複数の絆魂 能力がある場合、それぞれは別々に誘発する。

有毒(Poisonous) (502.69

  有毒は誘発型能力である。「有毒 N/Poisonous N」は「このクリーチャーがいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーは毒カウンターをN個得る。」を意味する。(毒カウンターに関しては、rule 102.3dを参照。)
   1体のクリーチャーに複数の有毒がある場合、それらは個別に誘発する。
覇権(Champion) 502.72

覇権は2つの誘発型能力からなる。「覇権([オブジェクト])/Champion an [object]」は、「このパーマネントが場に出たとき、あなたがコントロールする他の[オブジェクト]をゲームから取り除かない限り、これを生贄に捧げる」と「このパーマネントが場を離れたとき、これによって取り除かれているカードをオーナーのコントロール下で場に戻す」を意味する。

覇権の2つの能力は、rule 217.7d で定義されている、関連した能力である。

新しいパーマネントが前にあったパーマネントを覇権 能力の直接の結果でゲームから取り除いた場合、取り除かれたパーマネントは場に出たパーマネントによって「覇権された」という。
頑強(Persist) 502.79

頑強は誘発型能力である。「頑強/Persist」は、「このパーマネントが場からいずれかの墓地に置かれたとき、それの上に-1/-1カウンターが置かれていなかった場合、それをオーナーのコントロール下で-1/-1カウンターが1個置かれた状態で場に戻す」を意味する。
  消散(Fading) (502.20

  「あなたのアップキープの開始時、このパーマネントの上から消散カウンターを1個取り除く。消散カウンターを取り除けないなら、このパーマネントを生け贄に捧げる」
  「アップキープにカウンターを取り除く」ことと取り除けなかったときに生贄に捧げることは一連の誘発型能力である。

  「このパーマネントは、その上に消散カウンターがX個置かれた状態で場に出る」 「カウンターが置かれた状態で場に出る」部分は常在型能力である。
マッドネス(Madness) (502.24

  マッドネスは二つの能力からなる。一つは、カードが手札にあるときに影響を与える常在型能力、もう一つは、一番目の能力が適用されたときに発生する誘発型能力である。「マッドネス [コスト]/Madness [コスト]」とは、「いずれかのプレイヤーが、自分の手札からこのカードを捨てようとする場合、そのカードは捨てられるが、そのカードを墓地に置く代わりにゲームから取り除いてもよい」と「この方法によりこのカードがゲームから取り除かれるたび、そのターン中、次にそのカードのオーナーがインスタントをプレイできる時に、マナ・コストではなく[コスト]を支払うことで、そのカードが手札にあるかのようにプレイしてもよい。その時点でそのプレイヤーがパスをしたなら、そのカードをそのプレイヤーの墓地に置く」の二つの意味を持つ。
  マッドネス能力で呪文をプレイする場合は、409.1bおよび409.1fの代替コストのルールに従う。
接合(Modular) (502.35

  接合というキーワードは、常在型能力と誘発型能力の2つの能力を表す。「接合 X/Modular X」とは、「このパーマネントは、X個の+1/+1カウンターを置いた状態で場に出る。」と、「このパーマネントが場から墓地に置かれたとき、アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。あなたはそれに、このパーマネントに置かれていた+1/+1カウンター1個につき1個の+1/+1カウンターを置いてもよい。」を意味する。
   クリーチャーが複数の接合を持つ場合、それらはそれぞれ別々に処理される。

歴伝(Epic) (502.44

   歴伝は、常在型能力と遅延誘発型能力の両方を意味する。「歴伝/Epic」は、「残りのゲームの間、あなたは呪文をプレイできない。」と「あなたの各アップキープの開始時に、この呪文を歴伝能力を除いてコピーする。その呪文が対象をとる場合、あなたはその呪文の新しい対象を選んでもよい。」を意味する。呪文のコピーに関しては rule 503.10 参照。
  プレイヤーは自分がコントロールする歴伝呪文が解決されたらもう呪文をプレイすることはできないが、(歴伝の能力自身のように)効果により呪文のコピーをスタックに置くことはできる。

複製(Repricate) (502.52

   複製は二つの能力を表すキーワードである。一つ目は、呪文がスタック上にある間に機能する常在型能力である。二つ目は、呪文がスタック上にある間に機能する誘発型能力である。
  「複製 [コスト]/Replicate [コスト]」は「この呪文をプレイする際の追加コストとして、あなたは[コスト]を望む回数支払ってもよい。」と「この呪文をプレイしたとき、複製 コストが支払われていた場合、それを複製 コストが支払われた回数に等しい回数だけコピーする。その呪文が対象をとるなら、あなたはそのコピーのうち望む数の対象を新たに選んでもよい。」を意味する。
   呪文の複製 コストを支払う行為は、rule 409.1b や rule 409.1f-h の追加コストの支払いのルールに従う。

 呪文が複数の複製能力を持つ場合、それぞれは別々に支払われ、他を含まない各複製自身に対する支払いを基準として誘発する。
移植(Graft) (502.54

  移植は、常在型能力と誘発型能力の両方を意味する。「移植 N/Graft N」は「このパーマネントは、N個の+1/+1カウンターが置かれた状態で場に出る。」と「他のクリーチャーが場に出るたびに、あなたはこのパーマネントの上の+1/+1カウンターを1個、そのクリーチャーの上に移動してもよい。」を意味する。

   クリーチャーが複数の移植を持つ場合、それぞれを別個に適用する。
待機(Suspend) (502.59

  待機は三つの能力を表すキーワードである。第一は、待機を持つカードがプレイヤーの手札にある間に機能する常在型能力である。第二と第三は、ゲーム外領域で機能する誘発型能力である。「待機 N―[コスト]/Suspend N - [cost]」は「あなたがこのカードを手札からプレイできる場合、あなたは[コスト]を支払ってこのカードをゲームから取り除き、その上にN個の時間カウンターを置いてもよい。この行動はスタックを使わない。」と「あなたのアップキープの開始時に、このカードが待機状態である場合、それの上から時間カウンターを1個取り除く。」と「このカードから最後の時間カウンターが取り除かれたとき、それがゲーム外にある場合、可能ならそれをマナ・コストを支払わずにプレイする。そうできない場合、それはゲーム外に残る。これによりそれをプレイして、なおかつそれがクリーチャーである場合、それはあなたがその呪文またはパーマネントのコントロールを失うまで速攻を持つ。」ということを意味する。

  あるカードは、それがゲーム外領域にあり、待機を持ち、その上に時間カウンターが置かれている場合、「待機状態/suspended」である。

  待機能力の効果により呪文をプレイすることは、rule 409.1b、rule 409.1f-h の代替コストの支払いのルールに従う。
消失(Vanishing) (502.60

  消失は三つの能力を表すキーワードである。「消失 N/Vanishing N」とは「このパーマネントは、N個の時間カウンターが置かれた状態で場に出る。」と「あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に時間カウンターが置かれている場合、それの上から時間カウンターを1個取り除く。」と「このパーマネントの上から最後の時間カウンターが取り除かれたとき、それを生け贄に捧げる。」を意味する。
   数値を持たない消失は「あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に時間カウンターが置かれている場合、それの上から時間カウンターを1個取り除く。」と「このパーマネントの上から最後の時間カウンターが取り除かれたとき、それを生け贄に捧げる。」を意味する。

   パーマネントに複数の消失がある場合、それぞれは個別に作用する。
想起(Evoke) 502.74

想起は2つの能力からなる。1つはそのカードをプレイできるあらゆる領域において機能する常在型能力であり、もう1つはそれが場に出たときに機能する誘発型能力である。「想起 [コスト]/Evoke [コスト]」とは「このカードのプレイにおいて、あなたはそれのマナ・コストではなく[コスト]を支払ってもよい。」と「このパーマネントが場に出たとき、それの想起 コストが支払われていた場合、それのコントローラーはそれを生け贄に捧げる。」を意味する。カードの想起 コストを支払うことは、rule 409.1b や rule 409.1f-h の代替コストの支払いのルールに従う。
秘匿(Hideaway) 502.75

秘匿は、常在型能力と誘発型能力の2つの能力からなる。「秘匿/Hideaway」とは「このパーマネントはタップ状態で場に出る。」と「このパーマネントが場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上から4枚のカードを見る。それらのうち1枚をゲームから裏向きに取り除き、残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。そのカードがゲームから取り除かれているかぎり、このパーマネントをコントロールしていたプレイヤーはそれを見てもよい。」を意味する。
共謀(Conspire) 502.78

共謀は2つの能力を示すキーワードである。1つめは呪文がスタック上にある間に働く常在型能力であり、2つめは呪文がスタック上にある間に働く誘発型能力である。「共謀/Conspire」は「この呪文をプレイするための追加コストとして、あなたはあなたのコントロールする、この呪文と共通の色を持つアンタップ状態のクリーチャーを2体タップしてもよい」と「この呪文をプレイしたとき、それの共謀 コストが支払われていた場合、それをコピーする。その呪文が対象を取る場合、あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい」を意味する。呪文の共謀 コストを支払うことは、rule 409.1b と rule 409.1f-h の追加コストの支払いのルールに従う。

呪文に複数の共謀 能力がある場合、それぞれは個別に支払われ、誘発も自身の支払いに対してのみ行われる。他の共謀に行なわれた支払いを参照することはない。

常在型能力
(Static Ability)

常在型能力は、継続的効果軽減効果置換効果を発生させる。
  多くの場合、パーマネントが場にある間しか持続しない。ゾーンを移動した瞬間、適用されなくなる。
  例、《十字軍/Crusade(6E)》《翻弄する魔道士/Meddling Mage(PS)》等

  だが、特定のゾーンにおいてのみ適用できる常在型能力もある。
  例:《恐慌/Panic(5E)》は自分自身がプレイできるかどうかを手札ゾーンにあるときに常に監視する。
先制攻撃(First strike) (502.2

  「戦闘ダメージ・ステップの間、少なくとも1体の攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーが先制攻撃か二段攻撃を持っている場合、先制攻撃や二段攻撃を持たないクリーチャーは戦闘ダメージを割り振らない。戦闘終了ステップに進む代わりに、第2戦闘ダメージ・ステップが行なわれ、残りのクリーチャーからのダメージを処理する」
  第1戦闘ダメージ・ステップの後で先制攻撃を与えたり取り除いたりしても、クリーチャーが戦闘ダメージを与えなくなったり、戦闘ダメージを2回与えたりすることはない。


二段攻撃(Double Strike) (502.28

  戦闘ダメージ・ステップの間、少なくとも1体の攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーが二段攻撃か先制攻撃を持っている場合、二段攻撃も先制攻撃(502.2を参照)も持たないクリーチャーは戦闘ダメージを割り振らない。戦闘終了ステップに進む代わりに、第2戦闘ダメージ・ステップが行なわれ、残りのクリーチャーからのダメージを処理する。二段攻撃を持つクリーチャーは、第2戦闘ダメージ・ステップでもダメージを割り振る。
  第1戦闘ダメージ・ステップの間にクリーチャーから二段攻撃を取り除いた場合、そのクリーチャーは第2戦闘ダメージ・ステップではダメージを割り振らない。
  第1戦闘ダメージ・ステップに戦闘ダメージをスタックに置いた後でクリーチャーに二段攻撃を与えた場合、そのクリーチャーは、すでに第1戦闘ダメージ・ステップで戦闘ダメージを割り振っていたとしても、第2戦闘ダメージ・ステップでダメージを割り振る。
速攻(Haste) (502.5

  「速攻を持つクリーチャーは、そのコントローラーの最新のターンの開始時から継続してコントロールされていない場合でも、攻撃したり、コストにタップ・シンボルを含む起動型能力を使ったりすることができる」

プロテクション(性質)(Protection from [quality]) (502.7

  a. (性質)の呪文や、(性質)の発生源からの能力の対象にならない。
  b. (性質)のエンチャントにエンチャントされない。
  c. (性質)の発生源から与えられるダメージをすべて軽減し、0にする。
  d. (性質)のクリーチャーによってはブロックされない。(回避能力の一種)
  e.(性質)の装備品は装備されない。

  性質はあらゆる領域を見る。

  プロテクションは累積する。同じ性質からのプロテクションを得ても意味はない。
  ・プロテクション(色)…すべての色に対するプロテクションなど
  ・プロテクション(タイプ)→カヴーなどのクリーチャーのサブタイプ、カードタイプ、カードのサブタイプ
  ・プロテクション(性質)・・・そのほか示された性質

トランプル(Trample) (502.9

  「トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャー(群)に割り振る。すべてのブロック・クリーチャーに致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは、残りのダメージを、ブロック・クリーチャーと防御側プレイヤーに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、今までにそのクリーチャーに与えられたダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れる。コントローラーはすべてのブロック・クリーチャーに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御側プレイヤーにはダメージを割り振ることはできない。
   トランプルを持つ攻撃クリーチャーをブロックしたクリーチャーが、戦闘ダメージ・ステップよりも前にすべて戦闘から取り除かれた場合、ダメージはすべて防御側プレイヤーに割り振られる」
バンド(他の〜とのバンド)(Banding,Bands with other) (502.10-11

  「プレイヤーが攻撃クリーチャーを指定するときに、任意の数のバンドを持つ攻撃クリーチャーと、1体までのバンドを持たないクリーチャーを一つの「バンド」として宣言してもよい。(防御側のプレイヤーはバンドを宣言できない。しかし異なる方法でバンドを使うことができる)
  「バンドしているクリーチャーをコントロールしているプレイヤーはそのクリーチャーをブロックした、もしくはそのクリーチャーにブロックされたクリーチャーが与える戦闘ダメージをどのように割り振るかを選ぶ。攻撃もしくはブロックする時にバンド能力を持っていたとしても、戦闘ダメージ・ステップの開始前にその能力が取り除かれた場合はダメージは通常どおりに割り振られる」

  他の〜とのバンドは、バンドの特殊な一形態である。何らかの効果によってパーマネントがバンドを失う場合、他の〜とのバンドもまた失われる。

   「他の[クリーチャー・タイプ]とのバンド/bands with other [クリーチャー・タイプ]」は、同じ「他の[クリーチャー・タイプ]とのバンド」を持つクリーチャーと攻撃バンドを組むことができる。バンドを持つクリーチャーもこのバンドに参加できるが、バンドを持たないクリーチャーは参加できない。このバンドに含まれるクリーチャーは必ずしも「他の[クリーチャー・タイプ]とのバンド」で特定されたクリーチャー・タイプを持つ必要はない。このバンドをブロックするときは、バンド一般のルールに従って処理される。

  攻撃クリーチャーが、同じ「他の[クリーチャー・タイプ]とのバンド」を持つクリーチャー2体以上によってブロックされた場合、防御プレイヤーは攻撃クリーチャーがどのようにダメージを割り振るかを決定する。同様に、ブロック・クリーチャーが、同じ「他の[クリーチャー・タイプ]とのバンド」を持つ攻撃クリーチャー2体以上をブロックした場合、攻撃 プレイヤーはブロック・クリーチャーがどのようにダメージを割り振るかを決定する。

フェイジング(Phasing) (502.15

 「フェイジング/Phasing」は、アンタップ・ステップのルールを変更する常在型能力である。

  それぞれのプレイヤーのアンタップ・ステップに、そのアクティブプレイヤーがコントロールするパーマネントをアンタップする前に、そのプレイヤーのコントロールするオブジェクトのうちでフェイジングを持つもの全てがフェイズ・アウトする。同時に、フェイズ・アウトしたときにそのプレイヤーがコントロールしていた全てのパーマネントがフェイズ・インする。

 果によってプレイヤーのアンタップ・ステップが飛ばされた場合、フェイジングのイベントはそのターン、単に起こらなくなる。

 フェイズ・インあるいはフェイズ・アウトするパーマネントは、場に出るときや場を離れるときの誘発型能力を誘発させず、どうやって場に出るかを変更する効果を無視する。フェイジングについて特別に明記してある能力や効果だけが変更したり誘発したりする(アンタップ・ステップの間には優先権が発生しないので、フェイジングのイベントによって誘発した能力はアップキープ・ステップの開始時までスタックに積まれない)。

  パーマネントがフェイズ・アウトしたとき、それが受けていたダメージは取り除かれる。

  フェイズ・アウト領域から場に戻ったカードは、場を離れたときのものと同じパーマネントとして扱われる。これは、パーマネントが領域を変更した場合には以前の記憶を「忘れる」という rule 217.1c の例外である。

  一時的な持続効果やパーマネントを参照する遅延誘発型能力は、そのパーマネントがフェイズ・アウトした場合には影響を及ぼしつづけることはできない。一方、それ以外で、そのパーマネントを参照する効果(永続的な持続効果を含む)は、場に戻ってきたときにも影響を与え続ける。

 例:《巨大化/Giant Growth》の影響を受けているクリーチャーがフェイズ・アウトした場合、もしそのターンの間に場に戻ってきたとしても、+3/+3の修整を受けることはない。これは、この効果が一時的な持続効果だからである。

  フェイズ・アウトしたカードは、以前の状態を「覚えて」いて、同じ状態で場に戻ってくる。上にあったカウンターについて、また最初に場に出たときに行われた選択について、そして場を離れたときに反転していたか、タップ状態であったかどうかも「覚えて」いる。また、フェイズ・アウトしたときに誰がコントロールしていたかも「覚えて」いるけれども、コントロールを奪う効果が一時的な持続効果であり、影響力を失っていれば、異なるプレイヤーのコントロール下で場に出ることになる。

 例:《Diseased Vermin》は「あなたのアップキープの開始時に、Diseased Verminによってダメージを受けたことがある対戦相手1人を対象とする。これは、そのプレイヤーにX点のダメージを与える。Xはこの上にある感染カウンターの数である」という能力を持つ。《Diseased Vermin》がフェイズ・アウトしたとき、これにいくつのカウンターが乗っているか、そしてどの対戦相手がこれによってダメージを受けたことがあるかということを「覚えて」いる。フェイズ・インしてきたとき、それらの対戦相手をアップキープ時の誘発型能力の対象にすることができる。

  パーマネントがフェイズ・アウトしたとき、そのパーマネントについている全てのオーラや装備品は同時にフェイズ・アウトする。このフェイズ・アウトする二つめの方法のことを、「間接的に」フェイズ・アウトしたとも言う。「間接的に」フェイズ・アウトしたオーラや装備品は、それ自身ではフェイズ・インしてこないが、それのついているカードがフェイズ・インしてくるときに一緒にフェイズ・インしてくる。

  オーラや装備品が(エンチャントしているパーマネントと一緒にフェイズ・アウトしたのではなく)直接フェイズ・アウトした場合、それは何についていたかを「覚えて」おり、そのパーマネントについた状態で場に戻る。オーラが場に戻った時点でそのパーマネントが場を離れていたり、あるいはエンチャントすることが不正になっていたならば、オーラは場に戻り、そしてその後でオーナーの墓地に置かれる。これは状況起因効果である。装備品が場に戻った時点でそのパーマネントが場を離れていたり、装備することが不正になっていたならば、装備品は場に戻り、何にも装備されていない状態で場に残る。これは状況起因効果である。

  フェイズ・インしたパーマネントはフェイズ・アウトした時持っていたのと同じタイムスタンプを保持する。しかしパーマネントが同時にフェイズ・インした事実は変更しない。

  フェイズ・インしてきたパーマネントは速攻を持っているのと同じように攻撃に参加したり、能力をプレイするためにタップしたりできる。これは、そのパーマネントが場に出たターンにフェイズ・アウトし、フェイズ・インしてきた場合にも適用される。このパーマネントは、コントローラーが変わるか場を離れるまで、攻撃に参加したり、能力をプレイするためにタップしたりできる。

  パーマネントを対象とする呪文や能力は、宣言後に対象のパーマネントがフェイズ・アウトし、解決前にフェイズ・インしてきた場合にも通常通りそのパーマネントを対象に解決される

  一つのパーマネントに複数のフェイジングがあっても効果は変わらない。

 

バイバック(Buyback) (502.16

  バイバックは、ある種のインスタントやソーサリーに存在し、スタックにある間に働く常在型能力2つからなる。「バイバック[コスト]/Buyback [コスト]」は、「あなたは、この呪文をプレイするに際して追加で[コスト]を支払ってもよい」と「バイバック・コストが支払われている場合、この呪文の解決に際し、この呪文をあなたの墓地に置く代わりに 手札に戻す」ということを意味する。呪文のバイバック・コストの支払いは、rule 409.1b、rule 409.1f-h に示された追加コストの支払いに関するルールに従う。
キッカー(Kicker) (502.21

  「この呪文をプレイするに際し、あなたはさらに[コスト]を支払ってもよい」

  複数のキッカーコストを持つ場合、そのすべてを支払ってもよいし、一方しか支払わなくても構わない。

回避能力

  ・ 飛行(Flying) (502.4
  ・土地渡り(冠雪状態の土地渡り)([land type] Walk,snow-covered landwalk) (502.6
  ・シャドー(Shadow) (502.8
  ・馬術(Horsemanship) (502.17
  ・畏怖(Fear (502.25

  回避能力を持つクリーチャーはそれを持たないクリーチャーにはブロックされない。回避能力を持つクリーチャーは、回避能力を持つクリーチャーも持たないクリーチャーもブロックできる。
  土地渡りは、防御側プレイヤーが該当する土地タイプの土地をコントロールしている限り、ブロックされない。

フラッシュバック(Flashback) (502.22

  フラッシュバックは、ある種のインスタントやソーサリー・カードに存在する。プレイヤーの墓地にあるときに働く、2つの常在型能力を表すキーワードである。「フラッシュバック [コスト]/Flashback [コスト]」は、「このカードのマナ・コストを払うのではなく[コスト]を支払うことで、あなたはこのカードを墓地からプレイしてもよい」「フラッシュバック・コストが支払われている場合、このカードがスタックから離れる場合、他の場所に移動させるかわりにゲームから取り除く」ということを意味する。フラッシュバック 能力を使って呪文をプレイすることは、rule 409.1b、rule 409.1f-h の代替コストを支払うことに関するルールに従う。
変異(Morph) (502.26

   変異は、その能力を持つカードをプレイできる時ならいつでも働く常在型能力であり、その効果は、そのカードが裏向きである時ならいつでも働く。「変異 [コスト]/Morph [コスト]」は、「あなたはこのカードを、本来のマナ・コストではなく{3}を支払うことで、裏向きで2/2の、テキストや名前やクリーチャー・タイプやエキスパンション・シンボル、マナ・コストを持たないクリーチャーとしてプレイできる。」という意味である。そのコントローラーは、インスタントをプレイできる時ならいつでもその裏向きのパーマネントの変異 コストを公開し、それを支払って表にすることができる。この行動はスタックを使わない(rule 504〔裏向きの呪文やパーマネント〕参照)。

  変異 能力を使ってカードをプレイするには、まずそれを裏向きにする。それは、テキストや名前やクリーチャー・タイプやエキスパンション・シンボル、マナ・コストを持たない、2/2の裏向きのクリーチャー カードとなる。これらの値はオブジェクトの特性のコピー可能な値である(rule 418.5〔継続的効果の相互作用〕参照)。それを(同じ特性を持つ裏向きの呪文として)スタックに置き、本来のマナ・コストではなく{3}を支払う。これは、代替コストのルールに則って処理される。変異 能力を持つカードを呪文としてプレイすることができる領域ならどの領域からでも、変異 能力を使ってカードをプレイできる。その呪文が解決されたとき、それは呪文のときと同じ特性をもったまま場に出る。変異の効果は、このパーマネントが裏向きである場合常に適用され、表向きになったときに終わる。  

  変異 能力を持たないカードを裏向きにプレイすることはできない。

  あなたがインスタントをプレイできるときならいつでも、あなたは裏向きのパーマネントを表向きにしてよい。そうするには、そのパーマネントのその効果が終わる時点での変異 コストが何であるかをすべてのプレイヤーに示し、それを支払い、そのパーマネントを表向きにする。変異の効果は終了し、その通常の特性を取り戻す。そのパーマネントが場に出たときに誘発される能力は、表向きになったときには誘発されず、効果を発揮しない。そのパーマネントはすでに場に出ているからである。

  変異を持つ表向きのパーマネントが呪文や能力によって裏向きになった場合、それは裏向きで2/2の、テキストや名前やクリーチャー・タイプやエキスパンション・シンボルを持たない、マナ・コストが{0}のクリーチャーになる。これらの特性はコピー可能な値となる。また、変異と裏向きのクリーチャーに関するルールが通常通り適用される。
増幅(Amplify) (502.27

  増幅 [X]」は、「このカードが場に出るに際し、あなたの手札にあるそのカードと同じクリーチャー・タイプを持つカードを望む枚数公開する。このカードは、これにより公開されたカード1枚につきX個の+1/+1カウンターが置かれた状態で場に出る。このカード自身や、このカードと同時に場に出るカードを公開することはできない。」という意味である。
  クリーチャーに複数の増幅能力がある場合、それぞれは個別に働く。
親和(Affinity) (502.31

  親和は呪文がスタックにある間に機能する常在型能力である。「親和(テキスト)/Affinity for (テキスト)」は、「この呪文をプレイするためのコストは、あなたがコントロールする[テキスト]1つにつき{1}少なくなる。」を意味する。
  親和能力は、汎用マナ・コストのみを減らす。それは呪文のために支払う色マナを減らさない。親和能力により、呪文をプレイするためのコストが0未満になることはない。
  呪文が複数の親和能力を持つ場合、それらはそれぞれ適用される。
双呪(Entwine) (502.32

   双呪は呪文がスタックにある間に機能する常在型能力である。「双呪 [コスト]/Entwine [コスト]」は、「あなたは、この呪文のモードを一つだけ選ぶ代わりに、すべてのモードを選んでもよい。そうしたなら、あなたは[コスト]を追加で支払う。」を意味する。
   双呪コストが支払われたなら、呪文の解決時に、カードに書かれたテキストの順番に従って各モードを解決する。
占術(Scry) (502.36

  占術は、呪文や能力の解決時に機能する常在型能力である。「占術 X/Scry X」は、「あなたのライブラリーの一番上からX枚のカードを見る。それらのうち望む枚数のカードをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置き、残りをあなたのライブラリーの一番上に望む順番で置く。」を意味する。
   カードに複数の占術がある場合、それらはそれぞれ別々に処理される。
烈日(Sunburst) (502.37

   烈日は、オブジェクトがスタックから場に出る際に機能する常在型能力である。「烈日/Sunburst」は、「スタックから場に出るこのパーマネントがクリーチャーである場合、それは、それのコストのために支払われたマナの色1色につき1個の+1/+1カウンターが置かれた状態で場に出る。スタックから場に出るこのパーマネントがクリーチャーでない場合、それは、それのコストのために支払われたマナの色1色につき1個の蓄積カウンターが置かれた状態で場に出る。」を意味する。

   烈日は、呪文の解決中、1色以上の色マナがそれのコストに支払われた時にのみ適用される。追加コストや代替コストで支払われたマナも適用される。 502.37c 烈日によって、他の能力にある定数を設定させることがありうる。このキーワードがそうして使われていた場合、その能力を持つカードがクリーチャーかどうかは考慮しない。

   例:「接合 ─ 烈日」という記述は、「このパーマネントは、それのコストのために支払われたマナの色1色につき1個の+1/+1カウンターが置かれた状態で場に出る。」と「このパーマネントが場から墓地に置かれたとき、アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。あなたはそれに、このパーマネントに置かれていた+1/+1カウンター1個につき1個の+1/+1カウンターを置いてもよい。」の2つの能力を意味する。 502.37d オブジェクトに複数の烈日がある場合、それらはそれぞれ別々に適用される。
連繋(Splice onto) (502.40

  連繋は、カードが手札にあるときに機能する常在型能力である。「連繋([タイプまたはサブタイプ]) [コスト]/Splice onto [タイプまたはサブタイプ] [コスト]」は「あなたが[タイプまたはサブタイプ]の呪文をプレイするに際し、あなたはこのカードを手札から公開してもよい。そうした場合、このカードの文章欄をその呪文の文章欄にコピーし、その呪文の追加コストとして[コスト]を支払う。」を意味する。

例:連繋したカードはプレイヤーの手札に残るので、後に普通に使用したり、他の呪文に連繋したりすることができる。そのカードは、連繋された呪文に「カードを1枚捨てる」という追加コストがある場合、コストとして捨てることもできる。

  追加されたテキストの対象は通常通り選択する(409.1c参照)。1つ以上の対象を持つ呪文の対象が解決時にすべて不正になった場合、呪文自体が打ち消されることに注意。
   呪文はメインの呪文の特性を持ち、さらに連繋した各カードの文章欄を持つ。呪文は連繋したカードの他の特性(カード名、マナ・コスト、色、サブタイプ、タイプ、特殊タイプなど)を得ない。コピーされた文章中で、カード名によってカードを示している部分は、そのコピー元のカードではなく、スタック上にある呪文のことを指す。

   例:《氷河の光線/Glacial Ray》は連繋(秘儀)を持つ赤のカードであり、「クリーチャー1体またはプレイヤー1人を対象とする。《氷河の光線》はそれに2点のダメージを与える」という効果を持つ。《氷河の光線》を、青の呪文である《霧中の到達/Reach Through Mists》に連繋したとする。この場合、呪文はやはり青で、ダメージを与えるのは《霧中の到達》である。従って、プロテクション(赤)を持つクリーチャーを対象とし、それに2点のダメージを与えることができる。

   追加されたテキストの対象は通常通り選択する(409.1c参照)。1つ以上の対象を持つ呪文の対象が解決時にすべて不正になった場合、呪文自体が打ち消されることに注意。 502.40e 呪文はスタックを離れた(打ち消された、ゲームから取り除かれた、解決されたなど)時点で、連繋による変更を失う。
防衛(Defender) (502.41

  「防衛/Defender」は常在型能力である。
   防衛を持つクリーチャーは攻撃に参加できない。
   1体のクリーチャーに複数の防衛能力があっても意味はない。
献身(Offering) (502.42

  「献身/Offering」はそのカードをプレイできる領域にある間に働く常在型能力である。「献身([文章])/[Text] offering」は「あなたはこのカードを、あなたがインスタントをプレイできるときならいつでも[文章]であるパーマネントを生け贄に捧げることでプレイできる。そうした場合、このカードをプレイするためのコストは生け贄に捧げられたパーマネントのマナ・コスト分だけ減少する」ということを意味する。
   パーマネントは、呪文のプレイを宣言するのと同時に生け贄に捧げられる。呪文の総コストは、生け贄に捧げられたパーマネントのマナ・コスト分だけ減少する。
   生け贄に捧げられたパーマネントのマナ・コストに含まれる不特定マナは、献身能力でプレイされるカードの総コストに含まれる不特定マナを減少させる。生け贄に捧げられたパーマネントのマナ・コストに含まれる色つきのマナは、献身能力でプレイされるカードの総コストに含まれるその色のマナを減少させる。生け贄に捧げられたパーマネントのマナ・コストに含まれる色マナで、献身能力でプレイされるカードの総コストの色マナと一致しない、あるいはその色マナよりも多い部分は、総コストの不特定マナを減少させる。
エンチャント(Enchant) (502.45

  エンチャントは、「エンチャント [パーマネントまたはプレイヤー]/Enchant [パーマネントまたはプレイヤー]」と書かれる常在型能力である。エンチャント能力は、オーラ呪文が対象に取れるものと、オーラがエンチャントできるものを特定する。

   オーラが複数のエンチャント能力を持っている場合、それらの全てが適用される。オーラの対象は、それら全ての制限に従わなければならない。オーラは全てのエンチャント能力に適合するパーマネントまたはプレイヤーにしかエンチャントできない。

   「エンチャント(プレイヤー)」能力を持つオーラは、プレイヤーを対象にでき、プレイヤーにつけられる。その種のオーラはパーマネントを対象にせず、パーマネントにつけられることはない。エンチャント(プレイヤー)を持つオーラに関して、rule 212.4d から rule 212.4i は、パーマネントという記述をプレイヤーと置き換えて適用される。
召集(Convoke) (502.46

 召集は、それを持つ呪文がスタック上にあるときに機能する常在型能力である。「召集/Convoke」は「この呪文をプレイする際の追加コストとして、あなたはあなたがコントロールするアンタップ状態のクリーチャーを望む数だけタップしてもよい。これによりタップされた各クリーチャーにつき、この呪文をプレイするためのコストは、{1}かそのクリーチャーの色のマナ1点分少なくなる。」を意味する。召集能力の使用は、rule 409.1b や rule 409.1f〜rule 409.1h の追加コストに関するルールに従う。

  例:あなたは《ヴィトゥ=ガジーの守護者/Guardian of Vitu-Ghazi》をプレイしようとしている。これは召集を持つ{6}{G}{W}の呪文である。あなたはこの呪文の支払いの補助として、アーティファクト・クリーチャー1体と赤のクリーチャー1体と緑白のクリーチャー1体をタップすることにした。アーティファクト・クリーチャーと赤のクリーチャーはそれぞれ呪文のコストを{1}減らす。緑白のクリーチャーで減らす呪文のコストは、{1}か{G}か{W}のどれかを選ぶ。その後、それらのクリーチャーはあなたが《ヴィトゥ=ガジーの守護者/Guardian of Vitu-Ghazi》のコストを支払う際にタップされる。

 召集により呪文をプレイするためのコストを0より少なくすることはできない。
 1つの呪文に複数の召集能力があっても意味はない。
発掘(Dredge) (502.47

 発掘は、発掘を持つカードがプレイヤーの墓地にある間にのみ機能する常在型能力である。「発掘 N/Dredge N」は「あなたのライブラリーに少なくともN枚のカードがあるかぎり、あなたがカードを引く場合、代わりに あなたは自分のライブラリーの一番上からN枚のカードを自分の墓地に置いてもよい。そうしたならこのカードをあなたの墓地からあなたの手札に戻す。」を意味する。

 自分のライブラリーに、発掘能力が必要とする枚数だけのカードがないプレイヤーは、発掘能力によって自分の墓地にカードを置くことはできない。
実存(Substance) (502.49

   「実存/Substance」能力は、効果を持たない常在型能力である。
狂喜(Bloodthirst) (502.50

  狂喜は常在型能力である。「狂喜 N/Bloodthirst N」は「このターン、いずれかの対戦相手にダメージが与えられている場合、このパーマネントは+1/+1カウンターがN個置かれた状態で場に出る。」を意味する。
   「狂喜 X/Bloodthirst X」は狂喜の特殊な形である。「狂喜 X」は「このターン、いずれかの対戦相手にダメージが与えられている場合、このクリーチャーは+1/+1カウンターをX個置いた状態で場に出る。Xはこのターンに対戦相手に与えられたダメージの総数に等しい。」を意味する。
  オブジェクトが複数の狂喜を持つ場合、それぞれを個別に適用する。
刹那(Split second) (502.58

  刹那は、刹那を持つ呪文がスタック上にある間にのみ機能する常在型能力である。「刹那/Split second」は「この呪文がスタックにあるかぎり、プレイヤーは呪文やマナ能力でない起動型能力をプレイできない。」ということを意味する。
   一つの呪文に複数の刹那があっても効果は変わらない。
吸収(Absorb) (502.61

  吸収は常在型能力である。「吸収 N/Absorb N」は「発生源1つがこのクリーチャーにダメージを与える場合、そのダメージをN点だけ軽減する」を意味する。
  吸収 能力は、1つの発生源から1回に与えられるダメージごとにそれぞれN点軽減する。複数の発生源から、あるいは複数回のダメージについては、それぞれ適用されることになる。
   オブジェクトに複数の吸収がある場合、それぞれは個別に適用される。

探査(Delve) (502.64

  探査は、それを持つ呪文がスタック上にあるときに機能する常在型能力である。「探査/Delve」は「この呪文をプレイする際の追加コストとして、あなたはあなたの墓地にあるカードを望む枚数だけゲームから取り除いてもよい。これにより取り除かれたカード1枚につき、この呪文をプレイするためのコストは{1}少なくなる。」という意味である。探査 能力の使用は、409.1bや409.1f-hの追加コストの支払いのルールに従う。
   1つの呪文に複数の探査 能力があっても意味はない。

到達(Reach) (502.70

  「到達/Reach」は常在型能力である。
  飛行を持つクリーチャーは、飛行も到達も持たないクリーチャーによってブロックされない。(rule 309〔ブロック・クリーチャー指定ステップ〕、rule 502.4〔飛行〕参照。)
   1体のクリーチャーに複数の到達 能力があっても意味はない。
多相(Changeling) 502.73

  多相は特性定義能力である。「多相/Changeling」は、「このオブジェクトは全てのクリーチャー・タイプである」を意味する。この能力は全ての領域で働く。rule 405.2 参照。

  同じオブジェクトに多相が複数あっても意味はない。
徘徊(Prowl) 502.76.

  徘徊は、スタック上で機能する常在型能力である。「徘徊 [コスト]/Prowl [コスト]」とは「このターン、いずれかのプレイヤーに、ダメージを与えた段階でこの呪文のクリーチャー・タイプのいずれかを持っていた、あなたがコントロールする発生源による戦闘ダメージを与えていた場合、あなたはこの呪文のマナ・コストではなく[コスト]を支払ってもよい。」を意味する。カードを徘徊 コストでプレイすることは、rule 409.1b ならびに rule 409.1f-h の代替コストの支払いのルールに従う。
  戦闘ダメージを割り振った発生源が戦闘ダメージの解決前に場を離れた場合、最後の情報を参照してそれのコントローラーやクリーチャー・タイプを決定する。

一時的効果
(One-shot Effect)
「呪文を打ち消す」「ダメージを与える」に代表される、何らかのイベントを発生させ、終了するもの。
継続的効果
(Continuous Effect)
「ターン終了時まで(Until end of turn)」に代表される、ある一定の期間持続するもの。

継続的効果が複数ある場合、1から6e種までのレイヤーの順番に影響を上書きする。同じレイヤー内の効果はタイムスタンプ順でもっとも最近のものを優先する。

  オブジェクトの特性値は、そのオブジェクトそのものの特性値から始まり、
 (1)コピー効果(「コピーとしtて場に出る」「コピーになる」パーマネントがおもに持つもの)
 (2)コントロール変更効果(「〜は〜がコントロールする」もの)
 (3)文章変更効果(《魔法改竄/Magical Hack(5E)》などに代表される「AをBに置き換える」もの)
 (4)タイプ(および特殊タイプ、サブタイプ)変更効果(おもにクリーチャー・タイプを設定したり追加するもの。土地タイプなども同様)
 (5)一般の継続的効果(「色は〜である」「飛行を持つ」など)
 (6)パワーやタフネスを変更する継続的効果
   (6a)特性定義能力の効果(そのカードに印刷されているPT値おおよびPTを設定する特性定義能力)
   (6b)一般の効果(《巨大化/Giant Growth(9ED)》などの単発能力による継続的効果のPT修整、および《お粗末/Humble(UZ)》や《謙虚/Humility(TE)》などによるPT設定 特性定義能力以外でPT値を設定・修整を与えるものはこれに含まれる)
   (6c)カウンターの効果(+1/+1カウンターなどによる修整)
   (6d)パワーやタフネスを特定の値にするのではなく、修整を加える類いの常在型能力の効果(常在型能力によるものであることに注意。《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》や《栄光の頌歌/Glorious Anthem(9ED)》など)
   (6e)パワーとタフネスを入れ替える効果。(《アクアミーバ/Aquamoeba(TOR)》《回れ右/About Face(UL)》に代表されるPT入れ替え)
置換効果
(Replacemment Effect)
「その代わりに(instead)」で示される、あるイベントが起きるときに別のイベントに変更するもの。
再生(Regenerate) (419.6b

  「このターンの間、次に[パーマネント]が破壊される時点で、その代わりにダメージを全て取り除き、タップし、(戦闘中ならば)戦闘から取り除く」   
コー(Kor)に代表されるダメージ置換効果
軽減効果
()
「軽減する」で示される、「」のようなものを作り出す。

状況起因効果

(State-based Effect)
状況起因効果は、優先権を得る前にゲームの状態をチェックし、条件を満たせば処理される。
  1つも発生しなくなるまでチェックが繰り返される。

以下が状況起因効果である。

  a. ライフが0以下のプレイヤーはゲームに敗北する。

  b. タフネスが0や0未満のクリーチャーはオーナーの墓地に置かれる。再生はこのイベントを置換できない。

  c. 致死ダメージを受けた、タフネスが正の数であるクリーチャーは破壊される。致死ダメージとは、そのクリーチャーのタフネス以上のダメージである。再生はこのイベントを置換することができる。

  d. 不正な、あるいは存在しないパーマネントにエンチャントしているオーラはオーナーの墓地に置かれる。

  e. 「伝説の/Legendary」という特殊タイプを持つ同名のパーマネントが複数場にある場合、それらはすべてそのオーナーの墓地に置かれる。これを「レジェンド・ルール」と言う。同じ名前を持つパーマネントのうち1つだけがレジェンドか伝説の パーマネントである場合、このルールは適用しない。 (訳注:「場に出た同名のものがすべて墓地に置かれる」というルールです。)

  f. 【場】以外の領域にあるトークンは存在しなくなる。

  g. 前回の状況起因効果のチェック以降に、自分のライブラリーにあるカードよりも多くカードを引かなければならなかったプレイヤーは、ゲームに敗北する。

  h. 10個以上の「毒(poison)」カウンターを持つプレイヤーは、ゲームに敗北する。

  i. 「ワールド/World」という特殊タイプを持つパーマネントが複数場にある場合、その中でもっとも短い期間「ワールド」の特殊タイプを持って場にあったものを除き、すべてそのオーナーの墓地に置かれる。もっとも短い期間が等しい場合、その全てがオーナーの墓地に置かれる。これを「ワールド・ルール」と言う。(訳注:「先に出したものが墓地に置かれる」というルールです。)

  j. スタック以外の領域にある呪文のコピーは、消滅する。スタックと場のいずれでもない領域にあるカードのコピーは、消滅する。

  k. 不正なパーマネント、あるいは存在しないパーマネントに装備されている装備品はそのパーマネントからはずれ、場に残る。

  m. あるパーマネントに、オーラでも装備品でもないパーマネントがつけられている場合、そのパーマネントはつけられている先のパーマネントからはずれ、場に残る。

  n. 単一のパーマネントに、+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが乗っている場合、その2つのうちで少ないほうと同数だけ、両方のカウンターを取り除く。

  (暗黙の了解として、シングルエリミネーションでの時間切れ時に、ライフが減ったプレイヤーが負けとなるサドンデスルールがあり、それもSBEとして扱われている)

呪文や能力のプレイ、解決

Play  呪文や能力は、以下の手順に従ってプレイする。
 誘発型能力は、スタックに積む際にこれらの該当部分を行う。
プレイの宣言   a. プレイヤーは、呪文や能力をプレイすることを宣言する。宣言した呪文や能力はスタックに積まれ、打ち消されるか解決するまでそこに留まる。呪文カードは物理的にスタックに積まれる。能力の場合は、能力のテキストを持った擬呪文スタックに積まれる。擬呪文のその他の特性はすべて能力の発生源の特性に依存する。例えば、擬呪文の色はその発生源の色によって絶えず決定されており、擬呪文スタックに積まれた時の発生源の色ではない。
モードの選択
コスト支払いの選択
  b 呪文や能力がモードを持つ(「一つを選ぶ −/Choose one -」「[特定のプレイヤー]は一つを選ぶ −/[特定のプレイヤー] chooses one -」という語句を使っている)場合、プレイヤーは選択したモードを宣言する。呪文や能力が((X)で示される)可変マナ・コストやその他の可変コストを持つ場合、プレイヤーはモード選択時にその変数の値を宣言する。呪文や能力が代替コスト追加コスト、(キッカー・コストやバイバック・コストなどの)その他の特殊なコストを持つ場合、そのプレイヤーはそれらのコストをすべて、あるいは一部を支払う意図を宣言する。
対象の数の選択
対象の選択
  c 呪文や能力が対象を取る場合、プレイヤーはまず(可変個の対象をとる呪文や能力の場合)対象をいくつ選ぶのかを宣言し、次に対象にとるものを宣言する。呪文や能力は必要な数の適正な対象を選ばなければプレイすることはできない。同じ対象を複数回対象にとることはできない。 呪文や能力が、代替コスト、追加コスト、(バイバック・コストやキッカー・コストなどの)特殊コストが支払われたとき、あるいはそのコントローラーが選んだ場合にのみ複数の対象をとる場合、その種のコストを支払う意図、あるいはそのモードを選ぶ意図を宣言した場合にのみその対象を選ぶ。宣言していないなら、その呪文や能力はその対象を取らないものとしてプレイされる。
影響の選択   d 呪文や能力が、異なった方法で複数の対象に影響する場合、プレイヤーはどれにどう影響を与えるかを宣言する。
ダメージ、カウンター振り分け   e 呪文や能力が(ダメージやカウンターなどの)効果を可変個の対象に分割するようにプレイヤーに求める場合、プレイヤーはどう分割するかを宣言する。その各個の対象に、最低限(ダメージやカウンタなどを)1つは割り振らなければならない。この内容は、プレイヤーが選択を行わないときには適用されない。
コストの計算
コストの支払い・ マナ能力のプレイ
  f プレイヤーはその呪文や能力の総コストを決定する。通常、(呪文の場合)そのマナ・コストだけ、(能力の場合)その起動コストだけである。テキストに追加コストや代替コストが書いてあるカードや、支払うべきコストを増減させる効果も存在する。コストには、マナの支払い、パーマネントのタップ、パーマネントの生け贄、手札のカードを捨てる、などが含まれる。総コストとは、マナ・コストまたは起動コストに、すべてのコストの増減を加味したものである。総コストが決定された時点で、それは「固定」される。そして、プレイヤーはマナ能力をプレイする機会(rule 411「マナ能力のプレイ」参照)を得る。プレイヤーのマナ・プールに充分なマナがあるようになったら、全てのコストを任意の順に支払う。一部分だけ支払うことは許されない。この後で効果が総コストを変更しようとしても、何の効果もない。コストを変える呪文や能力をプレイしても、既にスタックにある呪文や能力には影響しない。
プレイ終了   以上で解説されたステップが完了したら、その呪文や能力は「プレイされた」ことになる。そのコントローラーは優先権を得る。

Resolve
  呪文や能力の解決は以下の順序で処理される複数のステップからなるが、ゲーム上は分割できない1つの行動として扱う。

適正な対象のチェック   a 呪文や能力が対象を指定する場合、その対象がまだ適正かどうかチェックする。場を離れた、あるいは呪文や能力が指定している領域を離れた対象は不正な。また、呪文や能力がプレイされた後で対象の特性が変わったり、効果によって呪文や能力の文章が変わったりした場合、対象が不正になることがある。すべての対象が不正になっていた場合、呪文や能力は打ち消される。呪文や能力が打ち消されなかった場合、通常通り解決するが、影響を受けるのはその時点でまだ適正な対象のみである。呪文や能力が、すでに不正になっている対象についての情報を必要とする場合、その不正な対象の現在の、あるいは最後の情報を用いる。
効果の処理   b 呪文や能力のコントローラーは、書かれた順序で指示に従う。ただし、置換効果によってこれらの行動が変更され、以前の指示の意味が変わることもある。場合によっては、カードのテキストで後のほうに書かれた文章が、前の文章の意味を修正することがある。これらの場合を考えずに逐語的に効果を適用したりしてはならない。カード全体を読み、文法に従ってテキストを解釈すること。
対象以外の選択部分の指定について   c 効果の中で、呪文をプレイする時に宣言していない選択が必要とされる場合、プレイヤーは効果の処理の間にこれらを宣言する。プレイヤーは、不正な選択肢、または不可能な選択肢を選ぶことはできない。効果が選択可能な行動を含み、その行動を取らなかった場合の結果も書いてある場合、プレイヤーは、必要な条件をすべて満たさない限り、その行動を選ぶことはできない。
アクティブ・プレイヤー・ルールの適用について   d 効果が両方のプレイヤーに同時に選択または行動を要求する場合、アクティブ・プレイヤーがまず自分の分を宣言し、それから対戦相手が(最初のプレイヤーの選択を知ったうえで)宣言する。その後、これらの行動は同時に実行される。これを「アクティブ・プレイヤー・ルール」と呼ぶ。プレイヤーが複数回の選択を行わなければならない場合、順番が書かれていればそれに従って、そうでなければ宣言者の任意の順番で、宣言する。その後で、行動は同時に実行される。  呪文や能力の中には、複数の段落や条項によって、複数の段階に分かれているものもある。この場合、アクティブ・プレイヤーが1つめの行動を行ない、次に非アクティブ・プレイヤーが1つめの行動を行なう。その後で、アクティブ・プレイヤーが2つめの行動を行ない、非アクティブ・プレイヤーが2つめの行動を行なう。以下同様に処理される。
マナ能力のプレイ   e プレイヤーがマナを支払ってもよいという選択肢を含む効果の場合、そのプレイヤーは行動の一部としてマナ能力をプレイしてもよい。それ以外の呪文や能力は解決中にはプレイできない。
情報の確認について   f ゲームの情報(場に出ているクリーチャーの数など)を必要とする場合、その値はプレイヤーがその処理を実行する時に決定される。あるパーマネントの情報を使う場合、そのパーマネントが場にあるか、または指示された領域にそのカードがあるならば、その現在の情報を使う。そうでないなら、そのカードやパーマネントがそのあった領域を離れる直前に持っていた情報を使う。この例外は、常在型能力は最後の情報を使うことができないということである。パーマネントが何かすると書いてある能力の場合、実際にそれをするのはその存在する(または直前に存在した)パーマネントであり、能力ではない。
特性のチェックについて   g パーマネントの特性を調べる効果は、そのパーマネントの指定された特性の値だけをチェックし、パーマネントが他に持っているかもしれない、関連する特性の値はチェックしない。
カードのゾーン移動
解決終了
  h 呪文の解決の最終ステップとして、呪文カードは場に出るとき、パーマネントの場合なら、その呪文のコントローラーのコントロール下で場に出る。あるいは、インスタントとソーサリーの場合は墓地に置かれる。

  擬呪文の場合は単にスタックから取り除かれる。
同率である場合について   i ある効果の結果が同率で終わる可能性がある場合には、その効果を発生させた呪文や能力のテキストにその場合にどうするのかが記されている。マジックにおいて、同率の場合どうするかという一般則はない。

このテキストは、→MJMJサポートサイト内にある詳細ルールから抜粋させていただきました。